先週から中国語を教えているが、そもそものきっかけは「台湾華語を勉強したいけど、授業が始まらない」と、インスタグラムでメッセージが届いた事。
そもそも台湾華語って何なのか。別のブログで書いたことがあるので、手直しを入れて再録してみる。
「中国語を勉強するのに、なんで台湾なの?」
「台湾で中国語は通じるの?」
「台湾は台湾語じゃないの?」
こんな疑問にお答えしたい……。
まず、なぜ台湾で中国語を学ぶのかについて。答えは簡単だ。
私が留学を決めたのは68歳の時で、中国の大学は60歳以上の留学生を認めていないから。
台湾で中国語が通じるかについては、台湾や中国の歴史を知ると分かりやすい。これを書き出すと、ちょっと大変。
で、大胆に決めつけてみた。
・中国でも台湾でも、中国語を話している
・中国では漢語、台湾では中文とか台湾華語と言う事が多い
・中国と台湾では文字と発音記号が違う
・単語の一部、アクセントが違う場合もある
じゃあ台湾語は?
広東語や上海語と同じで、日常生活で使われている方言。台湾語は、元々は中国福建省南部で使われていた方言が、そのまま台湾に持ち込まれた。日本の方言よりも違いが大きいので、お互いに通じない。
台湾に行くと、台湾華語と台湾語が混在しているが、台北などの北部では台湾華語が多く使われ、南部の台南や高雄に行くと、台湾語がよく聞こえてくる。
日本の本屋さんでも「台湾語」と「台湾華語」が混在している(写真は、名古屋のジュンク堂さん)。
使っている文字は、中国と台湾では、かなり違う。例えば「学習」なら
繁体字(日本では旧字)は、まだ日本で使われる事がありますね。
「國學院大學」。
文字以上に困るのは発音記号。中国の「拼音」(ピンイン)はローマ字を使っているので、馴染みやすい。台湾の「注音符號」(注音符号)は、単なる記号に見えて、とっつきにくい。
なんで、こうなったのか。共産中国では文盲が多すぎ、改めて漢字を教えるには難しすぎる。なので、漢字をなくしてローマ字にしようとしたが、結局はピンインは発音記号になってしまった。
そして、難しい繁体字の簡略化が進み、現在の簡体字になったそうです。
しかし、共産中国の前は「中華民国」だ。この時代には繁体字と、一部で注音符号が使われていた。これが、今の台湾に残っている。
つい10年ほど前でも、中国には1億人以上の文盲がおり、5年ほど前のデータでも、5000万人以上の人が文字が読めない。
一方、台湾は面倒な繁体字だけど、誰でも読み書きできる。
私も台湾留学を決めた時、繁体字と注音の勉強を始めたが、すっかり注音は忘れてしまった。
師範大学などで使われている「當代中文」(当代中文)は、新出単語は繁体字、ピンイン、注音、英訳となっている。先生が黒板に書くのは繁体字とピンイン。だけど、普通の台湾人にはピンインが通じない…😅
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